Money Changes Everything

株式投資初心者の備忘録

中古マンション投資会社の話を聞いてきた

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 先日投資用の中古マンションを専門に取り扱う、某不動産会社を直接訪問してお話を伺ってきました。 投資マンションというと、新入社員の時に電話番をしていると次から次へと勧誘電話かかってきて一方的に話をし始めたり、 会社まで押しかけてきて出待ちしていたりとウザくて怪しいイメージしかなかったですが、 そういった勧誘はしない上場会社があるとのことで、一体中古マンション投資というのはどんな事業計画になっているのか興味もあり、敢えてこちらから、飛んで火にいる夏の虫、カモネギ上等! ということでアポを取って先方のオフィスに伺いました。

 都心の洒落たオフィスの会議室に通されて、 会社概要やなぜ中古マンション投資なのかという事を説明頂き、 その後サンプル物件を使っての事業計画の説明をして頂きました。

 中古区分マンションのため手ごろな価格の物件で、フルローンを使うことで、少ない自己資本レバレッジが利くとのことですが、 収支計画表を見るとローン完済までの35年間キャッシュフローがずっと赤字で、 ようやく35年目から家賃収入がプラスになるプランとなっていました。 頭金を50%以上にすることで、プラスのキャッシュフローにすることもできるとのこと。 でもそれだけまとまったお金が出せるのであれば、S&P500に連動したETFとかで再投資したほうが良い気が...。

 キャッシュフロー表では、賃料下落、空室率、管理費・修繕積立費用増、ローン金利変動、耐用年数を過ぎた物件売却などのリスク要因が加味されておらず、今現在の数字を使った表面利回り、実質利回りでプラス何%というのが強調されていました。

 今すぐの100万と35年先の100万では現在価値が異なるので、表面利回りではなく、IRRでも利回り計算してくれとお願いしましたが、良く意味が分からないとのことでした。

 フルローンでレバレッジを利かせた場合は、投下資本が少ないのでエクイティIRRの値は非常に良くなると思いますが、その分様々なリスク要因があり、それらをいかに精度よく見積り、お買い得な物件を見つけるかがカギと感じました。そんないい物件はプロが押さえてしまい中々出てこないとは思いますが。

 最悪シナリオは、この辺りの見積りが甘く、家賃下落と空室による収入減、インフレや老朽化等による経費増などでインカムゲインがマイナスとなり、損切りしようにも物件が売れずに赤字を死ぬまで垂れ流す事態かなと。

 曰く、23区内の物件であれば非常に需要高いので家賃や資産価値の下落は少ないとのことですが、働き方改革がさらに進んで、別に都心のど真ん中のオフィスに出勤しなくても仕事ができるようになったり、さらに貧富の格差が二極化していった場合、わざわざ都心の家賃の高いワンルームに住むという需要が今後も続くのかちょっと怪しい気もします。

 中古区分マンションの場合は、いざという時にサクッと全額繰上げ返済できるぐらいの余剰資金があるならば、やってみても良いかも知れませんが、相場観のない素人が背伸びをして下手に手を出すと火傷しそうな雰囲気を醸し出していました。

 私自身、不動産投資の知識が無いので、投資チャンスを逃したのか、変な不動産を掴まなくて済んだのかは正直よく分かりませんが、まあ1つの投資方法として良い勉強になりました。

 最後に先方からは、「あなたの投資方針とは合わなそうなので、もう結構です!」と言われましたが、しつこい一方的な押し売りの勧誘の業者と比べ、かなり好感が持てる真摯な対応をして頂いたと思います。